上手な対処法

 

実は「月経関連過眠症」も含めた過眠症の医学的な治療は難しく、傾眠に対しては精神賦活薬の効果はあまり期待できません。しかし、発症に関してはストレスが誘因となることが結構多いので、家族や周囲の人々の理解と協力が大切です。

 

あまりにも月経前や月経中の過眠や不眠が強くて、日常生活にも大きな影響を与えているという場合には婦人科等で相談をしてみてもいいでしょう。

 

ここでは「月経関連過眠症」も含め、「月経前症候群」全体に対する一般生活での対処法を説明していきます。

 

まずは、起床・就寝時間をできるだけ一定にすることです。「月経前症候群」では、夜の睡眠は平常と同じ状態なのですが、月経が始まる1週間前あたりから、昼間に強い眠気が出ます。ここでは寝つきをよくして、睡眠の質を高めることも大切です。そのために毎日、同じ時間に寝て、同じ時間に起きるようにしてみてください。

 

一定のリズムができると、身体のリズムも順調に働くようになります。また、昼間に何か興奮するような出来事があると、眠りが浅くなって翌朝目覚めた時にもすっきりしないことがあります。そんな場合は、脳を質のいい眠りへと導くために、本を読む、音楽を聴くなどして興奮を鎮めるようにしてください。

 

内容は心身がリラックスするようなものを選んでください。ぬるめのお風呂にゆっくり入るのも心身をリラックスさせます。体温はお風呂に入ると一時的に上昇しますが、また下がっていきます。この体温が下がっていく状態が、スムーズな眠りを誘います。特に、40度程度のぬるめのお湯に20~30分位ゆったりつかるようにします。

 

更には毎日、適度な運動をするのもいいでしょう。適度な運動は筋肉をほぐして、精神的な緊張をやわらげる作用があります。こうしたリラックスできる環境づくりをして、神経質にならないようにすることが一番の対処法でしょう。