女性特有の過眠症

 

睡眠障害についてはいろいろな種類がありますが、その中には女性特有となる睡眠障害がある事を知っていたでしょうか。これらは「月経随伴睡眠障害」と総合的に呼ばれており、女性特有の現象の月経や妊娠といったホルモンバランスに関連した睡眠障害となっています。

 

こうした睡眠障害は、各人の体験を通してある程度認知されているわけですが、まだまだ研究が充分に進んでいなので、不明な点も少なくないのが実情のようです。

 

一般的に「月経随伴睡眠障害」は月経や閉経に伴って過眠症や不眠症が起こるわけですが、3つのタイプがよく見られる症状となっています。

 

ひとつは「月経前不眠症」で、その名の通りに寝つきが悪く、途中で目が覚めることも多くなるのですが、特に月経が始まる1週間前あたりから顕著になるのが特徴です。

 

「月経前過眠症」はその逆で、夜の睡眠は平常と同じ状態なのですが、月経が始まる1週間前あたりから、昼間に強い眠気が出ます。

 

「閉経時不眠症」は更年期の女性が対象ですが、これはホルモンバランスが乱れて自律神経に混乱が生じることから発症します。従って、睡眠にも障害が出ます。熱感や寝汗などで目が覚めてしまうことも多くなります。

 

こうした「閉経時不眠症」と同じような症状が見られるのが「卵巣機能不全によるホルモン障害」です。

 

また3つのタイプ以外では「妊娠随伴睡眠障害」もあります。これは妊娠中に起こる不眠症や過眠症のことで、多くは、妊娠初期に過眠症となり、中期には安定した睡眠に戻りますが、後期になると今度は不眠症になるようです。