反復性過眠症の亜型

 

聞き慣れない言葉だと思いますが「反復性過眠症」(周期性傾眠症)という珍しい睡眠障害があります。少しこの症状について説明します。その理由は「反復性過眠症」の亜型として、「月経関連過眠症」と「クライネ・レビン症候群」があるからです。

 

この疾患は、普段は健常者と何ら変わらない日常生活を送っているのですが、1年に数回程度(もう少し頻繁な場合もある)、ある日突然に強い眠気に襲われるようになるもので、数日間は毎日16~18時間も眠ってしまいます。

 

こ時期を「傾眠期」と呼んで、昼夜を問わず過眠状態になり、意識も常に朦朧とした状態になります。すぐに眠り込んでしまい、睡眠に陥ると強い刺激には多少反応しても、反応事態はとても鈍くて、注意力も集中力も殆どありません。

 

「傾眠期」でも食事や排泄行為はできて、人と話すことも多少はできますが、その間の記憶があまり残りません。こうした「傾眠期」がある程度の期間続いた後で、自然に症状が消えていって回復します。

 

しかし、何日~何週間か経つと、再び不定期に「傾眠期」がきて、同じ症状が繰り返されてしまいます。

 

「傾眠期」になると過食症状が出たり、攻撃性も高まってイライラしやすくなる場合もあります。この病気は10代~20代前半期での発症が多く、また、「月経関連過眠症」とは逆で、女性より男性の方が発病率は高いとされています。

 

このように似た症状の睡眠障害があり、その亜型となる「月経関連過眠症」ですが、むしろこちらは原因がある程度は分かっており、月経が終わると症状が回復するので、あまり神経質にならない方がいいと思います。