月経前症候群のメカニズム
「月経関連過眠症」も含めて「月経前症候群」全体に関するメカニズムについてもう少し詳しく説明していきます。
「月経前症候群」とは、排卵後から月経が始まるまでの基礎体温が高い時期に、身体の変化(胸のはり、腰痛、肩こり、むくみ、便秘、下痢、頭痛、吹き出物、眠気、疲労感など)や、心の変化(イライラ感、憂鬱感、過食、無気力、集中力低下など)が起こることの総称です。
これらは月経が始まると同時に症状は治まってしまう場合が殆どとなっており、ここには排卵後のホルモンバランスの変化の影響がかなりあるのではないかと推定されています。
女性の月経周期というのは、ホルモンバランスの変化によって4段階に分かれています。それは、「卵胞期」(約1週間)、「排卵期・黄体期」(約2週間)、「月経」(約1週間)というもので、この周期は人によってさまざまですが20日から40日となっています。
基礎体温を付けている人は、自分のホルモンバランスのリズムがだいたいつかめているかと思います。問題となるのは「黄体期」です。
排卵した後の卵胞は黄体となって黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。この黄体ホルモンは、妊娠に備えて徐々に分泌量が増えていきます。しかし、妊娠していなければその分泌量は黄体期の中間期でピークとなって、その後は次第に減少し、黄体も衰えていきます。
ここで、月経前症候群(PMS)が起こります。その理由は黄体ホルモンの分泌量が増えるからだとされており、妊娠した場合の初期症状に近いとも考えられます。従って妊娠せずに次ぎの月経が来ると症状は治まってしまうのです。
もちろん、いろいろな症状はとても辛いと思いますが、対処法もあるので、いろいろ取り組んでみた方がいいと思います。